スペイン・オロットのRCRアーキテクツで働いていたころ、担当現場のRCR新事務所Espai Barberiは16世紀に造られた石造の鉄工所の改修だった。ある日、階段の納まりを角パイプと薄い鉄板でつくる図面を描いていたら、「鉄の塊で作る」とボスRamon Vilaltaから指摘された。物質の「中身が詰まっていること」や「目に見えない厚さ」を大切にする文化を体験し、繊細な表現を尊ぶ日本文化との違いを痛感した。決して乗り越えることのできない歴史・文化の違いがあるなら、自分のもつ文化をベースに勝負しなければと思った瞬間。
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